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今日はどれにする?小皿選びの楽しみ
手のひらに収まるくらいの豆皿や小皿は、食卓を楽しくしてくれる名脇役です。副菜や薬味、お菓子などの食事だけでなくアクセサリー置きとしても活躍できる、いくつあっても嬉しい存在。 そんな豆皿や小皿たちを日本全国の産地から集めてみました。サイズも形も色もさまざま。いつもと違う雰囲気のデザインもおすすめです。毎日の気分やお料理に合わせて使い分けたり、テーブルコーディネートのアクセントとして加えてみませんか。 選ぶ楽しさ、豆皿のある暮らし 食卓に小さな変化をくれる豆皿や小皿は、実用的でありながら、コーティネートの楽しさも感じさせてくれます。お漬物、薬味、お菓子、果物などなど、器のサイズに合わせて盛り付けを考えるのも楽しみのひとつ。 小さいので食器棚でも場所を取らず、重ねて保存することもできます。産地ごとの魅力が詰まった器の中から、あなたの“お気に入り”を見つけてみませんか。 【波佐見焼】普段づかいしやすいオールラウンダー 長崎県は波佐見町で育まれた西海陶器の小皿は、時代に合わせた変化を重ねながら、日々の暮らしに寄り添ってきました。今回の小皿は、シンプルな形状に伝統的な柄が映えるデザインが中心。 西海陶器の中から「西花」、「kotohogi」、「琉璃」の3シリーズをピックアップしました。どれも電子レンジ・食洗器対応なので機能性も抜群。思わず手に取ってしまう、普段づかいにぴったりな相棒です。 一番のおすすめは琉璃シリーズ。濃い藍色が特徴で、立体感のある白い柄は「イッチン」と呼ばれ、職人による手作業です。琉璃色とのコントラスト美しく、思わず見惚れてしまいます。 選べる小皿シリーズ 波佐見焼 1,045円〜 【九谷焼】小皿に宿る伝統の彩り 「五彩」と呼ばれる鮮やかな上絵付けが特徴的な石川県の九谷焼は、器というより「小さなアート」のような存在。今回は青郊窯の「31日の九谷豆皿名品コレクション」より、五彩を用いた古九谷と、青・黄・紫・紺青の赤を使わない四彩が特徴の吉田屋からセレクトしました。 九谷焼ならではの自由な表現が手のひらに収まるサイズに凝縮されています。和食器としてはもちろん、洋食やスイーツにも似合うので、テーブルの主役にも彩りを添える存在としても活躍できる一品です。 選べる小皿シリーズ 九谷焼 1,320円 【萩焼】やさしい表情のうつわ やさしい風合いと、時間とともに変化する表情が魅力の萩焼。山口県萩市を中心に作られる萩焼は、陶土のあたたかさと釉薬の柔らかさが生み出す「萩の七化け」と呼ばれる風合いの変化が特徴で、長く付き合いたくなる器です。 今回は天龍窯より、「Modern Art オリジナル」シリーズの凛花豆皿と、「Traditional Art オリジナル」シリーズのソライロ小皿・モモイロ小皿をご紹介します。凛花豆皿はなんといっても縁の美しさが目を引きます。テーブルに1つあるだけで華やかさを添えられますよ。 ソライロ小皿・モモイロ小皿は、お皿中央のガラス釉のたまりの濃淡に個体差があるので、一枚一枚異なる表情を楽しめます。どんな風合いかは届くまでのお楽しみに。 選べる小皿シリーズ 萩焼 1,100円 「どれにしよう」が楽しい器 色、形、産地が違う食器の中から今日の相棒を選ぶ時間は、なんとも贅沢で楽しいひとときです。豆皿や小皿は今日の気分やお料理に合わせて、自由に、気軽に使えます。 種類も色々あるので、用途で分けたり家族それぞれの「自分用」にすることもできます。ぜひあなたの暮らしに寄り添う、とっておきの一枚を見つけてください。...
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パンとうつわ、おやつにも「eni」のある暮らし24h
マットな質感の波佐見焼「eni」。軽くて丈夫なeniは、使い勝手のよさからつい手に取ってしまう頻度が高いうつわです。 気づけば朝も昼も夜も、小さな140サイズはおやつにぴったりでeniをかなり使っています。今回はeniを愛用するスタッフMinamiの日常をご紹介します。 土日に食べる朝ごはん「ピーナツバターのホットサンド」 パンが好きなのですが、食べるとちょっと身体か重いような、眠たくなる感じがあってしばらくの間「パンは休日に食べるもの」という個人的なルールをつくりました。 休日の朝にフライパンでパンを焼いてホットサンドに。中身はピーナツバターとベーコンと焼きバナナという甘じょっぱいホットサンドです。 海外ドラマを観るのが好きなのですが「FRINGE(フリンジ)」というSFドラマにハマっていたときに、主人公がピーナツバターサンドを作って夜な夜な食べるシーンがあり「絶対美味しいやつ……!」と一目惚れし早速作ってみました。映画や本にでてくる料理って美味しそうで再現してしまいます。 甘じょっぱい食べ物が好きな方はぜひお試しください。 目玉焼きに魅せられて 目玉焼きってなんだか見ているだけで元気がでる、朝食の定番メニューです。 ハムエッグパンでベーコンエッグを焼いて、大きいフライパンでパンを焼いて乗せるだけ。蓋を使わずじっくり焼くことで黄身をきれいに仕上げるのがこだわりです。 そして食パンのこだわりは山型食パンを選ぶこと。山型のシルエットもさることながら、味わいも角食パンよりもあっさりとした食パンが多いので山型食パンを選ぶことが多いです。 ジネット オールドグラス 2,420円 休日のお昼はパスタを 休日のお昼はパスタを作ることが多いです。夏の終わりの休日には、レモンのパスタを。デザートには旬の果物「もも」を合わせました。 ももの食べ合わせはスケールさん(@_s_c_a_l_e_s_)のレシピ「アールグレイマリネ」も最高ですが、山椒も意外とあうんです!山椒と桃の組み合わせは人気のチーズケーキ「Mr. CHEESECAKE(ミスターチーズケーキ)」のシェフ田村さん(@tam30929)がSNSで発信されていた食べあわせ。チーズとカシューナッツと山椒が桃は絶妙な組み合わせ……!とても素敵な食体験でした。 わたしは果物が大好きなので「eni Plate 140」はフルーツにとても使いやすいです。 おやつの時間に「eni Plate 140」が大活躍! 「eni Plate」は傾斜がついているのでゼリーにもぴったりです。おやつの時間には直径14cmの「eni Plate140」が大活躍します。 茶氷にハマっていたときにつくったカフェオレにも、ワッフルを「eni Plate140」に乗せました。 焼き菓子にもちょうどいいサイズ感。お茶と一緒にお菓子を出すときにも重宝しますよ!...
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tayfullカトラリーレストをつくる。国産大理石の産地を訪ねて
CRAFT STOREと猪鼻ちひろさんのコラボレーションから生まれた、テーブルウェアブランド「tayfull(テイフル)」。これまでお箸、フォーク、スプーンを販売してきました。2021年8月のナイフ発売と同時に、大理石でできたカトラリーレストの発売も決定。今回はカトラリーレストの製作にご協力いただいた安藤石材の安藤さんと峰北舎の上村さんに、大理石のものづくりについてお話を伺いました。tayfullの名前には「日々のテーブルをちょっとした高揚感で満たしたい」という、猪鼻ちひろさんの想いがこめられています。今回のカトラリーレストも、そんな想いのもと職人の手しごとで丁寧につくりあげています。大理石産業のイマ国産にこだわったtayfullのカトラリーレストは、日本の大理石産地として有名な山口県美祢市で採掘されています。大理石を採掘している安藤石材の安藤さんのお話によると、採掘される大理石のほとんどは大理石として活用されておらず、8割程度は砕いて重質炭酸カルシウム材として出荷されているそう。重質炭酸カルシウム材は、紙のコーティング剤や歯磨き粉、食品添加物、研磨剤などに使われています。重質炭酸カルシウム材に美祢市の大理石が選ばれているのは、不純物が少ないから。しかし、日本の家庭に大理石を置くことがまだまだ浸透しておらず、大理石として使われることは少ないといいます。石材屋としてペーパーウェイトなどの日用品に大理石を加工して販売していますが、なかなか手に取ってもらえないのが現状です。このままだと大理石を加工する職人が減り、大理石の小物が手に入りにくくなる時代が来るかもしれません。tayfullのカトラリーレストを、大理石の魅力を知るきっかけにできるといいなと思っています。大理石の魅力を知ってほしい原料の大理石を採掘している安藤石材からのご紹介いただき、峰北舎の職人 上村さんにカトラリーレストの製造をお願いしました。大理石産業の課題についてお話したところ、課題はどこの産業とも同じ、後継者育成や販路拡大、新商品開発だといいます。特に後継者育成については、加工設備の初期投資が高額であることもネックになっているそう。「大理石を選んでもらえると職人として嬉しいし、自信がつきます。『大理石が家にあったらこんなにおしゃれだよ』ということを、CRAFT STOREをきっかけに日本中に伝えられたらいいなと思います。」デザインを受け取った時は、あまり見ないデザインに驚いたという上村さん。そんな上村さんがひとつずつ磨いてつくるtayfullのカトラリーレストは、2021年8月12日(木)に発売開始です。tayfull カトラリー 2,700円tayfull カトラリーレスト 4,350円「端材」を使った、限定色が登場。大理石で作られたtayfull カトラリーレストに、新カラー「オニックス」「ロッソ」が登場。貴重な石を使った、数量限定のカラーです。数十年前にヨーロッパから輸入され、家具や建築資材になりきれなかった大理石の「端材」。石材の産地 山口県美祢市には、そうした石が使われずに残っています。現在では新たに輸入されることもないため、貴重な石を使用したカトラリーレストができあがりました。>>【終了しました】大理石の端材を使った新色の数量限定カトラリーレストが登場します
スタッフのおすすめコラム
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お茶でひと息、ひと区切り。使いやすいおすすめの急須&ティーポット特集
お茶で上手に休もう。私事ですが、リモートワークのお供としてお茶に嵌っております。もともとは自家焙煎するほどのコーヒー派だったものの、お茶、特に煎茶はすっきり軽くて後味もさっぱり。だんだんお茶派になってきてしまいました。というのも、仕事とお茶はなかなかに相性がいいことに気がついたのです。 コーヒーのカフェインは100ml中約60mg。そこまでではないけど、煎茶は100ml中約20mgと十分に含まてています。ちなみに紅茶は100ml中約30mgほどなのだそう。ほどほどのカフェインを含むお茶は、コーヒーのようにカフェインブースト!というより何杯か飲みながらゆっくり摂取する感覚。ふうっと一息つくタイミングにも、とってもいいのです。コーヒーを飲みすぎると胃が気持ち悪くなったり、ちょっと動悸が激しくなるなんて方にも、比較的カフェインの少ないお茶は仕事のお供としておすすめしたいところ。ということで今回はお仕事のお供にも、リラックスタイムにも、美味しいお茶のための急須、ティーポット、湯のみを集めてみました。ミニマルだけど使いやすいポット。人気の波佐見焼、HASAMI PORCELAINシリーズにティーポットが仲間入りしました。シリーズ通してのミニマルなフォルムはそのままに、円筒形デザインのおかげで口が広く使いやすい。機能と形が調和しているのです。スプーンを使わずに茶葉を入れたりと、ざっくりと使えるのがいいところ。ポット本体とほぼ同じ高さの茶こしが付属していて、これもまた使いやすい。細長いフォルムはテーブルやデスクで場所を取らないというメリットも。容量は500mlほどで、たっぷりお茶をいれれば三杯くらい頂けます。保温性もなかなかあるのもいいところ。私も自宅で、リモートワークのお供として採用しました。Tea Pot Tall 6,600円繊細さが美しい急須口が広いという点では「南景製陶所」のSenchaシリーズもしかり。トラディショナルな印象の横手型の急須でありながら、直線的でモダンなデザイン。この平たい形は美しいだけでなく、茶葉が広がり、お湯の通りが良い形。口が広いため茶葉やお湯を注ぎやすく、洗いやすいという機能的な面もあります。茶こしや持ち手、注ぎ口など、5つのパーツから成り立つ急須。それを職人がひとつ一つ、手仕事で丁寧につなぎ合わせていくのです。接合部の美しさには、非常に繊細で高度な職人技が見て取れます。sencha 10,560円金属の急須は扱いやすい。扱いやすさにおいては、金属製の急須も選択肢に。燕三条のMiyacoこと宮崎製作所がおくる「茶き」の急須はステンレス製。材質には、においが着きにくく味の変化を起こしにくい、18-8ステンレスを使用。金属のにおいがお茶の邪魔をする心配はいりません。それでいて、表面加工と天然木の持ち手が、金属らしからぬやわらかな印象を生み出します。陶磁器だと欠けが心配な注ぎ口だけど、割れない金属製というのは気持ち的に楽。コンパクトな軽さも相まって、とっても取り扱いやすい急須です。茶き 急須 5,500円ティーバッグも美味しく。お茶の楽しみ方は急須だけならず。ティーバッグだって優秀です。美濃加茂茶舗がおくる「CHAPTER」は、ティーバッグで手間なく美味しくお茶を頂くためにデザインされた、新しいかたちの湯のみ。フタをかぶせることで蒸らすことができ、お茶の美味しさを引き出します。そして裏返すとティーバッグを置いておける小皿に。フタと湯のみが重なったカプセルみたいな形は、キッチンからデスクに持ち運びやすい形。ささやかなことですが、これがとても効率的。リモートワークも捗ります。お茶によって、仕事の合間にちょっとひと息「一区切り」が生まれる湯のみです。CHAPTER 湯のみ 4,378円湯のみには、そば猪口もおすすめ。もう色々なところでおすすめしていますが、そば猪口は湯のみとしても使える器。そば猪口ひとつで何役もこなせるのです。良いそば猪口をもっておくと、数が必要な来客時も対応できて便利だったりもするのです。>>そば猪口は蕎麦だけならず。いろいろな使い方と、おすすめを集めました。
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土鍋よりも手軽に鍋しよう。休みの食べもの Vol.4
いつの間にかセミの声が消え、つい最近まで「暑い暑い」と言っていたはずなのに、だんだん肌寒くなってきた今日この頃。寒さを吹き飛ばし、温まれる料理と言えばやっぱり鍋料理。 CRAFT STOREスタッフが休日に、いろんな料理をしてみる企画の4回目、今回はこれからの寒い季節に向けた、おすすめの鍋アイテムを集めてみました。 登場人物 こいぬまさん:料理が上手いせいで休日に撮影に呼び出されるデザイナー。 清水(筆者):休日に写真を撮って飲んで食べるデザイナー。 うどんすき鍋 まずご紹介したいのは、中尾アルミの「アルミ打出 うどんすき鍋」。プロ用調理器具で信頼の厚い中尾アルミらしい、しっかり厚いアルミ製。なのに片手でラクラク持てる重さ。華やかで食卓でも映えるアイテムです。 うどんすき鍋の特徴は、具材が沈みこまないように底が浅く開けていて、麺を取る時に汁が飛びにくいよう、縁部分が広く水平に設計されているところ。熱伝導に優れたアルミ製なので、熱ムラがなくサッと火が通るのもいいですね。 その名の通り「うどんすき」に使われることが多いうどんすき鍋ですが、今回は「魚介のトマトスープパスタすき」なんてものを作ってみました。 平らな形だから、中身が見やすくてすごい華やかだよね。 トマト系は鮮やかだから特にいいね。平らなフチのおかげで汁はねしづらいのも確かにって感じ。 軽くて丈夫でめちゃくちゃ扱いやすいから、サッと鍋ものつくるのに良い。土鍋より好きだな。 アルミ打出 うどんすき鍋 8,580円 キッチンから食卓に、KOKURYU そのまま調理ができて、保温性に優れた器、KAGETSUのKOKURYU。 萬古焼のKOKURYUはオリジナル配合された土で耐火成分の含有率が高く、そのまま火にかけてもOK。そしてそのまま食卓に運んで食べることができるのでとても楽ちんなのです。 調理した鍋のまま食べられるから、器に移したり洗い物の手間が減らせるね。 なんともありがたいのが保温性。食卓に運んだ時に冷めてしまっては意味がない。そんな時こそ「KOKURYU」の出番。独自の耐火技術と保温性が保たれる丁度いい厚みになっているので、火から降ろしてもしばらくは温かさが持続します。 器に移し替えるのが面倒な料理とか、ちょっとずつつまむように食べるのにいいよね。お酒のお供とか。 それはね、最高。もしかしたら呑んべえのための器かも知れない 実際、10分くらいでしょうか。ちょっと席を外して戻ってもまだ湯気が上がって温かかったのはちょっと驚きでした。あたたかいのはいいことです。 すごい気軽になんちゃって鍋ができる。サイズも1,2人にちょうどいいな。 そのまま火にかければまた温め直せるってのもいいね。お酒飲みながら、のこりの出汁でシメれるってのもまた最高。 KOKURYU 4,400円 pot...
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3年目のうるしの弁当箱、修理に出しました。
CRAFT STOREの人気アイテムのひとつ、杉の木クラフトの「うるしの弁当箱」は修理が可能なことはご存知でしたか?うるしの弁当箱を愛用して3年目になるスタッフ タクミくんが、ついにお弁当箱を修理に出そうとしているとの情報をゲット。せっかくの機会なので、ご本人のお話も聞きながら修理の様子をお届けします。今回は杉の木クラフトさんの工房にお弁当箱を持っていって、実際に「うるしの弁当箱」をつくる工程も見せていただきました。以前のお弁当コラム以来で、約2年ぶりにタクミくんにインタビュー。今でも変わらず美味しそうなお弁当を食べる姿を目にします。≫ごはんが美味しくなる「杉の木」に感動!お弁当男子のプルコギ弁当ー うるしの弁当箱とは今年で3年目のお付き合いとのことですが、最初と比べて変化を感じるところはありますか?漆がはげてきて、色が黒くくすんできた感じがします。黒いふつふつができましたが、職人の溝口さんからは使用上問題はないとのことだったので、気にせず使ってました。あとは少し欠けがあったり傷が目立つようになりましたね。ー 今回は漆の塗り直しをお願いしたいとのことでしたが、漆が薄くなってくるにつれて変わったことはありましたか?使う面では特に気にしなかったのですが、強いて言えば香りですかね。漆と杉が相まった香りがなんとも心地よかったのですが、それが今ではだんだんと薄れてきたので少し物寂しさを感じてました。杉の香りに包まれた工房へタクミくんのお弁当箱には、ところどころ漆が薄くなって、表面が削れているような跡も。使い続けているからこそ見れる表情も味があって良いね〜!とみんなで盛り上がっていたところですが……修理をお願いすべく、さっそく福岡県糸島市にある杉の木クラフトへ!杉の木クラフトはのどかな自然に囲まれた場所にあります。いつもは青空が見渡せてとっても気持ち良いのですが、この日はくもりでした。修理のお話の前に、作業風景を少し覗かせていただけることに。いつも杉の木の香りがいっぱいで、ゆるりとラジオが流れている工房。なんだか時間がゆっくりと流れているような気持ちになります。うるしの弁当箱は、職人が手で木の状態を感じながら、ゆっくり丁寧に曲げて作られています。一度体験させていただいたことがあるのですが、これが本当に難しい!曲げるスピードや力加減を少し間違えると、木が割れてしまうんです。天然漆を塗る姿も。漆は湿度によって色や状態が変化するそうで、こちらも職人さんが長年培ってきた感覚での調整が必要。ひとつずつ丁寧に、職人の手で漆のコーティングが施されます。この他にも、乾かしたり形を整えたり、いくつもの工程が手仕事によって行われ、ようやくひとつの「うるしの弁当箱」が完成します。「こんなに大事にされてうまれてくるんだなぁ。」と、ちょっと感動してしまいました。▼杉の木クラフトの「うるしの弁当箱」シリーズうるしの弁当箱 6,160円うるしの弁当箱 (正方形) 6,160円うるしの弁当箱(子ども) 5,500円うるしの弁当箱 (二段) 10,450円使い方で変わる、お弁当箱の表情では、いよいよ本題に!まずは修理を依頼するタクミくんのお弁当箱を溝口さんに見ていただきました。手にとってじっくり観察された溝口さんは「使い方がとってもいいですね〜。」と、なんだか嬉しそうでした。今までもお客様のお弁当箱を修理していただいていましたが、どんな風に使われてきたかによって、お弁当箱の状態は全然違うそう。ー タクミくん、使い方がすごく良いとのことでしたが、うるしの弁当箱を使うときに気をつけていることはありますか?まさか使い方で褒められるとは思ってませんでした。一応使う時に気をつけていたのはやはり「すぐ洗う」ですね。食べかすが固まってカピカピになったり、油がついたままにしておいたりするのが嫌だったので、基本すぐ洗っていました。どうしてもすぐに洗えない場合は帰宅後すぐぬるま湯に30分〜1時間ぐらいつけて、食器より気持ち優しめに洗うようにしています。あと時間があったら、洗った後にベランダで乾かしていました。使っているとどうしても水気を吸った蓋が反ってしまって、本体との噛み合わせが悪くなっちゃうので。丁寧に使う、というより、育てるというイメージなんでしょうか。うるしの弁当箱は他の愛用スタッフはもちろん、これまでに修理をご依頼いただいたお客様も大切に使っている印象が強いアイテム。修理は約1ヶ月ほどお時間を頂いていますが(お弁当箱の状態によります)、「これからもお弁当箱使いたいので待ちます!」と言っていただくことばかりです。愛着というか、自分の子供のような感覚で愛用してくださっているのかもな、と感じています。お弁当箱が帰ってきましたタクミくんのお弁当箱は、漆を塗り直して1ヶ月ほどで戻ってきました。修理前と比べて見ると、漆が塗られたことによってしっかり濃い色に。削れた跡もすっかり見えなくなりました。使い込んでいたことが改めてわかるなぁ。使い込まれたお弁当箱に漆を塗ったので、新品とはまた違った表情に。表面もなめらかになったのではないでしょうか。ー 待ちに待った我が子(お弁当箱)との再会、どうですか?これからも使い続けられそうですね。水はけが良くなりました。最初のころと同じような感じになったのかな。うるしの弁当箱は、もちろんこれからも使っていこうと思っています。また修理をお願いして弁当箱として使い続けていくのもいいし、古くなったらお菓子の入れ物とかにも使うのもありかなと思ってます。「弁当箱の第二の人生」的な。確かに、お弁当箱以外の使い方もできそう。杉の木クラフトに伺うと、いつもコーヒーと一緒に、うるしの弁当箱に入った手作りクッキーでおもてなししていただくのですが、なんだか温かく迎えてくださっている感じがするので大好きです。タクミくんのお弁当箱は、これからも少しずつ表情を変えながら育っていくんですね。ここで最後に、生まれ変わったお弁当箱での最初のご飯を見せていただきました。うるしのお弁当箱に入ったタクミくんのお昼ごはん、今日も美味しそうです。杉の木クラフトの「うるしの弁当箱」、修理をご希望の際はお問合せフォームよりご相談ください。