
tayfullカトラリーレストをつくる。国産大理石の産地を訪ねて
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CRAFT STOREと猪鼻ちひろさんのコラボレーションから生まれた、テーブルウェアブランド「tayfull(テイフル)」。これまでお箸、フォーク、スプーンを販売してきました。
2021年8月のナイフ発売と同時に、大理石でできたカトラリーレストの発売も決定。今回はカトラリーレストの製作にご協力いただいた安藤石材の安藤さんと峰北舎の上村さんに、大理石のものづくりについてお話を伺いました。
tayfullの名前には「日々のテーブルをちょっとした高揚感で満たしたい」という、猪鼻ちひろさんの想いがこめられています。今回のカトラリーレストも、そんな想いのもと職人の手しごとで丁寧につくりあげています。
大理石産業のイマ
国産にこだわったtayfullのカトラリーレストは、日本の大理石産地として有名な山口県美祢市で採掘されています。
大理石を採掘している安藤石材の安藤さんのお話によると、採掘される大理石のほとんどは大理石として活用されておらず、8割程度は砕いて重質炭酸カルシウム材として出荷されているそう。重質炭酸カルシウム材は、紙のコーティング剤や歯磨き粉、食品添加物、研磨剤などに使われています。
重質炭酸カルシウム材に美祢市の大理石が選ばれているのは、不純物が少ないから。しかし、日本の家庭に大理石を置くことがまだまだ浸透しておらず、大理石として使われることは少ないといいます。
石材屋としてペーパーウェイトなどの日用品に大理石を加工して販売していますが、なかなか手に取ってもらえないのが現状です。このままだと大理石を加工する職人が減り、大理石の小物が手に入りにくくなる時代が来るかもしれません。
tayfullのカトラリーレストを、大理石の魅力を知るきっかけにできるといいなと思っています。
大理石の魅力を知ってほしい
原料の大理石を採掘している安藤石材からのご紹介いただき、峰北舎の職人 上村さんにカトラリーレストの製造をお願いしました。
大理石産業の課題についてお話したところ、課題はどこの産業とも同じ、後継者育成や販路拡大、新商品開発だといいます。
特に後継者育成については、加工設備の初期投資が高額であることもネックになっているそう。
「大理石を選んでもらえると職人として嬉しいし、自信がつきます。『大理石が家にあったらこんなにおしゃれだよ』ということを、CRAFT STOREをきっかけに日本中に伝えられたらいいなと思います。」
デザインを受け取った時は、あまり見ないデザインに驚いたという上村さん。そんな上村さんがひとつずつ磨いてつくるtayfullのカトラリーレストは、2021年8月12日(木)に発売開始です。


「端材」を使った、限定色が登場。
大理石で作られたtayfull カトラリーレストに、新カラー「オニックス」「ロッソ」が登場。貴重な石を使った、数量限定のカラーです。

数十年前にヨーロッパから輸入され、家具や建築資材になりきれなかった大理石の「端材」。石材の産地 山口県美祢市には、そうした石が使われずに残っています。
現在では新たに輸入されることもないため、貴重な石を使用したカトラリーレストができあがりました。
>>【終了しました】大理石の端材を使った新色の数量限定カトラリーレストが登場します

