
美味しくて便利な「まぶし」を使い倒す。休みの食べもの Vol.5
Share
30近い二人の男が、休日の自宅でいろんな料理と器を試してみる企画「休みの食べもの」。
第5弾の今回は、かつお節がベースの粉末調味料「ばあちゃん食堂の万能まぶし」の可能性を探っていきます。
登場人物
![]() | こいぬまさん:料理が上手いせいで休日に撮影に呼び出されるデザイナー。 |
![]() | 清水(筆者):休日に写真を撮りながら飲んで食べるデザイナー。 |

こちらの万能まぶし、「ばあちゃん食堂」の名の通り実際に福岡県うきは市のおばあちゃん達がつくっているのだそうで、主な素材は国産のかつお節、昆布、塩、砂糖と実にシンプルです。

![]() | 意外と細かい粉なんだね。よくある魚粉かと思ったけど、いやな臭みとか苦味がない。 |
![]() | おっとこれは美味しいぞ…なんだろう、ちゃんとした素材使ってる感がある。 |
お味を確認したら、試してみたい料理のアイデアを出してスーパーで買い出し。こんな感じで毎回ぶっつけ本番でお送りしています。食後のアイスクリームも買いました。
まぶし茸パスタ。
それでは実験、というか料理を始めていきましょう。まずはきのこのパスタからです。

しめじや舞茸をオリーブオイルで炒め、塩こしょうで味付け、醤油をちょびっと垂らして香り付け。あとは「万能まぶし」をふりかけてスパゲッティと和えるだけの超シンプルなパスタです。
![]() | どんどんまぶしちゃおうねえ〜 |
![]() | あっまぶしちゃうおじさんだ。割烹の換気扇から出てきそうな香りしてきたなあ |

盛り付けにもササッとふりかけて、華やかに追い鰹をキメます(違います)。どうでもいい話ですが幼い頃、追い鰹って海の中で鰹を追いかければ追いかけるほど美味しくなることなのかと思っていました。今考えるとあんまりですよね、鰹としても。

既にいい香りがしまくっています。それでは実食。
![]() | あっこれは、うまい!かつお節単体よりしつこくない感じ。 |
![]() | 本当に魚介な香りがいい。手軽に魚介パスタみたいな風味が出るのはいいなあ! |

![]() | これで864円か。いいな、これ |
![]() | やすいよね、そんなに減るもんじゃないからね。 |
パスタはしっかりと香りにまぶしの存在感があって、想像以上に美味しい出来でした。つい盛り上がってしまいました。
まぶしそば。
お次は蕎麦です。とはいえ、ふつうのお蕎麦には絶対合うでしょう。これは実験ですから、あえてまぜそばに合わせてみました。

多めのごま油、醤油とお酢を茹で上げた蕎麦にかけ、適当な野菜を添えるだけ。お好みでラー油もどうぞ。「万能まぶし」をささっとふりかけ、よく混ぜていただきます。

![]() | おおお、何も感じない! |
![]() | 酢とかごま油の味とにおいが強すぎるんですね。 |
ということで、主張の強い料理にまぶすと、華やかな香りは流石に負けることがわかりました。ここは無理に戦わず、引きましょう。
まぶしおむすび。
白米に合わないわけがないとは思うものの、俵むすびを試してみました。コロコロころがして側面にまぶしていきます。

![]() | ある程度水を吸ってくれるから、指がベタベタしないよね、海苔の代わり。 |
![]() | こんな‥こんな洒落むずびある?どこで覚えたの |

![]() | 旨味も塩味も、食感もしつこくないからおいしい。柴漬けの塩気がちょうどいいアクセントに感じられる。 |
成功が約束された、文句の出ようがない美味しさでした。お弁当にいれると小洒落た感じになるかもしれません。
まぶしポテト
作る料理のアイデアを考えている時「ていうかマック食べたいよね」という元も子もない話が出たので、冷凍のシューストリングポテト(細いタイプ)も買ってきました。
シャカシャカポ○トならぬ、まぶしまぶしお芋をつくってみましょう。フライパンで揚げ焼きにしたポテトに「万能まぶし」だけを振りかけてマブシマブシ。

![]() | あ、うまい。これだけでいいな |
![]() | ポテトって塩たくさん入れないと物足りない感じあるけど、十分ですわ |

![]() | うまみって大事。塩味に逃げてない、品のいいおポテトになる。 |
![]() | レモンかけてもいいかも。こういうシンプルな味って全然飽きないから止まらないんよな |
まぶし浅漬け&おひたし
ざっくりカットした白菜を袋にいれ、塩と万能まぶしを適量。放っておいたら勝手に浅漬けの出来上がりです。

![]() | これもうまい!シンプル。優勝。 |
![]() | 無駄なくおいしい、コンパクトなおひたしって感じ。 |
![]() | 手軽に副菜が一皿できるって意味で、一番真価を発揮する気がする。 |

調子に乗って色々な野菜にまぶしてみました。茹で上げたほうれん草や、レンチンしたもやしにササッと一振り。これだけで美味しいというか、妥協でなくこれがいい。顆粒だしには無い華やかな香りです。
これは時短料理主義過激派の方にとっても味方でしょう。
まぶしクリームチーズ
意外と和なテイストと相性がいいのがクリームチーズ。サイコロ状に切ったクリームチーズの表面がまんべんなく茶色くなるようにまぶします。
それすら面倒だったら、小皿にまぶしをささっと出して、付けながら食べてもいいでしょう。
この頃になってくるといよいよ酔っ払っているので、ちゃんとした写真を取り逃しています。お休みですのでご容赦ください。後ろの赤い器のものです。

![]() | 平和な世界って感じ。誰も邪魔しないおいしさ。 |
![]() | まぶしは良いやつだよ。脇役としてクリームチーズの演出に尽くしてるんだよ。 |
![]() | お互いの食材が一緒に頑張りましょうって握手してる |
舶来品のクリームチーズですが、一度まぶすだけで「日本酒のおつまみですよ?」と言わんばかりの顔もし始めます。これはリピート決定。
まぶしバニラアイス
アイスクリームがあったので、一旦まぶしてみました。ギリギリ怒られそうなラインですが、とりあえず実験してみましょう。

![]() | き、消えたッ… |
![]() | すごい…驚くほど味が同化する。味と香りのベクトルが一致してるんだろうか… |
「べつに良いことはないけど、べつに悪いこともない」ということが判明しました。私達がやっておきましたので、皆さんはやらなくて大丈夫です。
まぶし卵かけ。
後日談。忙しい日の夕飯に釜玉うどんを作りましたが、これに振りかけるともうおいしい。卵と醤油と争わない、むしろ足りなかった最後のひとピース、という感じの調和。手抜きなのに、まぶすだけで手が込んでるかのような本格味になるのがいいところ。

ちゃんとおいしいから、本当に便利。
いやはや料理好きの2人とも納得の美味しさで、正直驚きました。
市販の「振りかけるだけで…」という調味料はちょっと大げさな味のイメージなのですが、これは違いました。化学調味料の旨味ではない、リアルでやさしい素材の風味が簡単にプラスできる。

今回のパスタや浅漬が特にそうですが、普通に作ったらちょっと物足りないだろうな〜というようなシンプルなレシピでも、振りかけるだけでもう十分おいしい。
ということは完全に時短料理の味方でもあるわけです。手の込められない時に真価を発揮する「ばあちゃん食堂の万能まぶし」、ぜひお試しください。
色々試してます。「休みの食べもの」バックナンバー
土鍋よりも手軽に鍋しよう。休みの食べもの Vol.4dishesを使い倒してみました。休みの食べもの。Vol.3週末は丼で楽ごはん。休みの食べもの。Vol.2ゴブレットと自家製ジンジャーエール。 休みの食べもの Vol.1今回出てきたアイテムはこちら。
[mabushi]



