
毎年話題になるボジョレーヌーボー | 正しい飲み方
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ワイン好きじゃなくても聞いたことはある

出典:https://unsplash.com/photos/IywM7AQTZcM
毎年寒くなってくる季節、話題になるワインの一種が「ボジョレーヌーボー」です。
テレビでも、スーパーでも、コンビニでも。いたるところで目にしますよね。
でも正直、ワインに明るくない人は、なんでこんなに騒ぐの?なんて思ったりしませんか。
実はボジョレーヌーボーは「美味しいから」飲むわけではないんです。
もしかしたら、なんとなくみんなが飲むから飲んでいる、って人もいるかもしれませんね。
ぜひこの機会に、なぜボジョレーヌーボーを飲むのか、なんでこんなに話題になるかを知ってから、
「本当の意味で」ボジョレーヌーボーを楽しみましょう。
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まずはボジョレーヌーボーという名前の意味について、お話していきたいと思います。
ボジョレーとはフランスのブルゴーニュ地方にある、ボジョレー地区のことです。また、ヌーボーとは「Nouveau」と書き、フランス語で「新しい」という意味になります。
ざっくりいうと、ボジョレーと言う場所の新しいワインってことですね。
ではワインでいうところの、「新しい」とはどういうことなのでしょうか?
それは、その年収穫したブドウで作り、かつ熟成期間が6週間ととっても短いということです。
ワインはそもそも長期間熟成させることで、おいしくなるお酒。
そのワインをほぼ熟成期間無しにしたものが、ボジョレーヌーボーになります。
なぜ未完成品を飲むのか

ボジョレーヌーボーはほとんどノー熟成のワイン、つまり、未完成のワインということです。
ワイン本来の味と違うのは当然ですよね。
ですから、ワインを味わうために飲むわけではありません。
ボジョレーヌーボーを飲むのは、その年のブドウの出来を確かめるためなのです。
ブドウの出来、と聞いて頭にはてなが浮かんだ方も多いでしょう。
ワインづくりに関係のない人が、ブドウの出来を判断することはなかなか難しいですよね。
もともとボジョレーヌーボーは、ワインづくりに携わる人やワインの販売業者が飲むもの、ということは、
ここまで読んでくださった方には納得していただけると思います。
なんで日本ではお祭り騒ぎになるのか?

ワイン製造に関係のない人が飲んではいけない、なんてことはないのですが、海外ではあまり飲まれません。
これはボジョレーヌーボー本来の意味が残っていること、そして味が「特別おいしいわけではない」からだと考えられます。
当たり年もあれば、外れ年もあって、それはプロが判断すればいい、というのは言われてみれば当たり前のことですよね。
ではなぜ日本ではここまでお祭りのようになるのでしょうか。

毎年のボジョレーヌーボーには「○年に一度のすばらしい出来」などというキャッチコピーが付けられ、値段もお手ごろ。
ですから、ワインに詳しくなくとも手を出しやすいワイン、ということになるのでしょう。
もちろん、元来はブドウ収穫のお祭りで飲むものであるわけだから、日本でお祭りしたってかまわないのですが、どういう意味で飲まれているのか、知っているのと知らないのでは、ちょっと違いますよね。
ぜひ、「ボジョレーヌーボーを飲む意味」を知ったうえで、楽しんでください。
ボジョレーヌーボーの作られ方

ボジョレーヌーボーは、熟成させないワイン、というお話は先ほどしましたが、実は作り方も他のワインとは少し違っています。
ボジョレーヌーボーの製造方法はその名も『マセラシオン・カルボニック』。
なんだかちょっとごついイメージがしますね。
通常の製造法の場合、ブドウを粉砕させますが、マセラシオン・カルボニック法ではブドウは粉砕せず、房のままタンクに投入します。
ブドウの重み自体で果汁がにじみ出て、発酵していくときに炭酸ガスが発生することから、炭酸ガス浸潤法とも言うようです。
この製造法によって、より渋みが少ないワインになります。
おいしい飲み方

ボジョレーヌーボーは、そのブドウの種類や製造法によって、渋み成分が他の赤ワインよりも少ないのが特徴です。
そのため、いつもの赤ワインよりも少し冷やしておくのがおすすめ。
赤ワインなのに、さっぱりとして飲みやすく感じられるでしょう。
特に、赤ワインが苦手な方や、渋みが嫌な方にボジョレーヌーボーは合うと思いますよ。
また、長期間にわたって飲むよりは、買ったらすぐに飲み切る方が良いです。時間がたつと、フレッシュさがなくなってしまうので、早めに消費してくださいね。
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では早速、ボジョレーヌーボーを飲んでみましょう。
どんなグラスで飲みますか?
もちろん、おうちにあるワイングラスでも構いません。
どちらかと言えば、小ぶりなワイングラスが合うでしょう。
ボジョレーヌーボーは、分類としては赤ワインですが、その中でも「軽い」ものです。そのため白ワイン用のものでOK。
ボジョレーヌーボーに関わらず、いろいろな種類に合う万能なワイングラスを一つ用意しておくと、便利かもしれませんね。
ボジョレーヌーボーを知って飲む

いかがでしたか?
毎年日本でお祭りになる理由がわかっていただけたと思います。
これからボジョレーヌーボーを飲むよ、と言う人はぜひボジョレーヌーボーをきちんと知って、おいしく飲んでくださいね。
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